塩害から電気ケーブルを守るアイテムとは

日本は四方を海に囲まれた土地柄、大規模な工場地帯は沿岸に建設されるのが一般的です。

工場地帯を操業するのに欠かすことができない電気を送るには送電線が欠かすことができないものですが、海岸地域だと塩害によって電気ケーブルが腐食しやすい傾向にあります。特に工場地帯に必要な電気は高圧なので、塩害によって少しでもケーブル表面が腐食または傷がついているだけでも大規模な火災を誘発する恐れもあります。

一般的な電気ケーブルはポリ塩化ビニール製の被膜で覆われていて、内部に銅線が入っています。ポリ塩化ビニールは耐候性に優れていて、雨にさらされていても20年以上は状態を保てるのが特徴です。しかし雨や風に塩分が含まれているとビニールとナトリウムが結合してしまい、一気に腐食が進んで穴が開きます。この塩害を防ぐためには、ABS樹脂で作られている「保護カバー」を取り付ける必要があります。

ABS樹脂とはシリコン素材の一種で、弾力性・耐久性に非常に優れているのが特徴です。この素材で作られているケーブル保護カバーを取り付ければ塩害を防ぐことが可能となっており、国内の主要工場地域やその他沿岸の電柱等でも使用されています。電線にABS製保護カバーを取り付けるのは日本では1980年以降、常識となっています。個人で防犯カメラ等のケーブルにも塩害対策をおこないたい場合は、ホームセンターで保護カバーが販売されているので購入して用いる事も可能です。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *