耐候性の結束バンドの仕組みと用途

電気設備工事で使用されていた結束バンドは、一度締め付けると取り外せないという仕組みになっています。

この仕組みが功を奏して、今では建設業や漁業・農業現場でも使われるようになり広く普及して用いられています。一般的な結束バンドはポリ塩化ビニール製で、裏面には「トラッキング」と呼ばれる凹凸があり一方向にしか動かせないことで、取り付けると外せない仕組みです。しかし、ポリ塩化ビニール製だと長期間雨風にさらされていると、自然と割れて取れる恐れがあります。

多用途に用いられるようになってからは、結束バンドも進化を遂げて耐候性タイプというものが開発されました。この結束バンドの耐候性タイプは、ナイロン66という糸を網状に結束バンド内に含ませていて、より長期間屋外で使用しても劣化しにくい性質があります。直径2mmの糸なので重量のある物を固定することも可能です。主に沿岸部や山間部の屋外にある設備に用いているのが耐候性タイプになります。

通常の結束バンドはケーブルを束ねることを用途としていますが、耐候性タイプは物を固定することを目的にしています。もっともよく使われているのが太陽光パネルの固定で、一般家庭はもちろんメガソーラーにも使われているほどです。耐候性タイプが開発された理由も、この太陽光パネルの固定に使用するためでした。軽量かつ耐久性にも長けて、1度取り付けると外れないという特徴が、パネルに使いやすかったということでしょう。

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